26年間在籍していた刑事部時代にロクヨン捜査にも関わっていた。この春の異動により現在は警務部の広報室勤務。娘が家出失踪という家族の問題を抱えつつ、広報官の任に当たる。
機転の利く広報マン。広報室と対立する記者クラブの懐柔に奔走する。
広報室の紅一点。職務熱心で真っ直ぐな性格。
三上の妻。ロクヨン事件では身代金受け渡し場所に張り込んでいた。
新たに発生したロクヨン模倣誘拐事件で娘が誘拐された被害者家族。
科捜研からロクヨン事件に召集されたが、事件以降14年間引き籠っている。
秋川の部下で、生真面目な性格。広報室の対応に憤っている。
現在も刑事部捜査一課専従班としてロクヨンの捜査を続ける。
三上と同僚だった元婦警で、現在は結婚して退職。
早期退職し、現在は家業の農家を継いでいる。
現在は所轄の署長を務める。
日吉の母。息子が引き籠りとなる原因を作った警察を恨んでいる。
三上の二期下。警務部の広報官となった三上を敵視している。
真面目だけが取り柄の広報マン。
三上の娘で高校生。容姿に悩み、整形を三上に反対され家出。現在行方不明。
三上の直属の上司で、いわゆる太鼓持ち。
現場経験のないキャリア組の若手。
将来の警察庁長官と目されるキャリア組。
県警ナンバー2で、出世欲の強いキャリア組。
刑事たちの頂点とも言える刑事部長。そのポストを守るため躍起になっている。
三上の同期で、県警の陰の人事権者。
ロクヨン事件の半年後に辞職し、現在はスーパーの警備員。
県警記者クラブを幹事社として仕切る、記者クラブのボス格。
娘が誘拐されたロクヨン事件の被害者家族。事件の捜査を通じ警察に不信感を抱く。
三上の刑事部時代の上司で、ロクヨン捜査では追尾班長を務めた。

映画の中で犬猿の仲のように描かれる刑事部と警務部。同じ県警の中で、なぜ2つの部署は反目し合っているのか。刑事部は主に刑法犯罪を扱い、実際に捜査をする刑事たちがいる部署。殺人事件などを担当する捜査一課を始め、扱う犯罪の種類によって四つの課に分かれ、他に鑑識課などがある。これに対して警務部は警察職員の人事、福利厚生、教育などを担当する部署で、これには警察職員の不祥事を取り締まる監察官室なども含まれる。つまり警務部は、刑事部を含めた組織全体を管理監督する立場にあり、刑事部からみると煙たい存在だ。平素は「事務屋」として見下し無視しているが、刑事部の聖域である事件「ロクヨン」に警務部が首を突っ込んできたことで一触即発の状態になっている。
さらに映画の中の県警では代々、刑事部のトップに地元出身のノンキャリアが、警務部トップには本庁から送り込まれてくるキャリア組が就いており、地方と中央の根深い確執が事態を複雑かつ深刻化させている。

広報室とは、主に記者対策を担う警務部の部署で、三上が広報官として指揮を執っている。かつては取材記者が直接刑事から情報を聞き出し、思うまま記事を書いていた。それを嫌った警察上層部が、情報の一元化とマスコミのコントロールを目的に導入したのが広報制度だった。今の記者たちはこの官僚的なシステムを掻い潜ってスクープ合戦を繰り広げている。映画の中の広報室は、記者を飼い馴らせと命じる警務部長と、報道の使命を振りかざして際限なく情報を要求する記者との板挟みで苦境に立たされる。さらには、もともと広報室をマスコミの手先とみなしている刑事部が「ロクヨン」をめぐる衝突で一切の情報を遮断し、元は刑事として活躍していた三上の苦悩は深まるばかりだ。