映画『64-ロクヨン-前編/後編』公式サイト

イントロダクション

映画の中で犬猿の仲のように描かれる刑事部と警務部。同じ県警の中で、なぜ2つの部署は反目し合っているのか。刑事部は主に刑法犯罪を扱い、実際に捜査をする刑事たちがいる部署。殺人事件などを担当する捜査一課を始め、扱う犯罪の種類によって四つの課に分かれ、他に鑑識課などがある。これに対して警務部は警察職員の人事、福利厚生、教育などを担当する部署で、これには警察職員の不祥事を取り締まる監察官室なども含まれる。つまり警務部は、刑事部を含めた組織全体を管理監督する立場にあり、刑事部からみると煙たい存在だ。平素は「事務屋」として見下し無視しているが、刑事部の聖域である事件「ロクヨン」に警務部が首を突っ込んできたことで一触即発の状態になっている。
さらに映画の中の県警では代々、刑事部のトップに地元出身のノンキャリアが、警務部トップには本庁から送り込まれてくるキャリア組が就いており、地方と中央の根深い確執が事態を複雑かつ深刻化させている。

広報室とは、主に記者対策を担う警務部の部署で、三上が広報官として指揮を執っている。かつては取材記者が直接刑事から情報を聞き出し、思うまま記事を書いていた。それを嫌った警察上層部が、情報の一元化とマスコミのコントロールを目的に導入したのが広報制度だった。今の記者たちはこの官僚的なシステムを掻い潜ってスクープ合戦を繰り広げている。映画の中の広報室は、記者を飼い馴らせと命じる警務部長と、報道の使命を振りかざして際限なく情報を要求する記者との板挟みで苦境に立たされる。さらには、もともと広報室をマスコミの手先とみなしている刑事部が「ロクヨン」をめぐる衝突で一切の情報を遮断し、元は刑事として活躍していた三上の苦悩は深まるばかりだ。